対話 パスカル・ランベール/青山真治


於 東京日仏学院飯田橋

パスカル・ランベール (演出家)
青山真治 (映画作家・小説家)


青山  「いま僕自身が考えていることは これはフランス語でなんて言うんだろう・・・ 《活劇》って・・・ まあアクションって言ってもいいのかもしれないけど アクションといっても拳銃を振り回すものだけではなく 映画そのものが常に《モーション・ピクチャー》として《活劇》であるという風な考えを持っていて それは先程パスカルが言っていたような時間の持続っていうことと関係があることなんですね. カットがかわっても同じ時間が持続しているかのように描くこと・・・ 本当は時間とか嘘をついたものなんだけど でもその嘘を嘘だというふうに見せないように如何に時間を持続させていくか それは断片をつなぎ合わせていって作る作業なんだけど そこにひとつの時間そしてそのひとつの運動・・・アクション 《活劇》が生まれる・・・ 非常に古典的な概念だと思うけど古典的な概念を自分がいま21世紀になった段階でどうやったら いま 現実に必要なものとして描けるか.  色んな意味で 政治的にもそれから社会的にもあるいは芸術のうえにおいても このアクションということが・・・ 《活劇》ということがどうも失われているような気がして仕方がない. 」